秋は空気が乾燥しやすい時期のため「燥」の季節にあたり、身体に悪い影響を及ぼす燥を「燥邪」と言います。燥邪の影響を一番受けやすい臓器は肺です。肺が燥邪の影響を受けると口や鼻の乾燥、のどの痛み、乾いた咳、粘りのある痰などのトラブルを引き起こします。
また、燥邪は皮膚や大腸などにも影響をあたえます。肌の乾燥やかゆみ、潤い不足からくる便秘などのトラブルを引き起こします。
咳や痰
夏バテやストレスがたまっていると、免疫力が低下し燥邪の影響を受けやすくなります。肺が燥邪の影響を受けると、乾いた咳がでたり粘りのある痰がでたりします。また、鼻やのどの粘膜が乾燥すると細菌やウイルス、花粉や埃などのアレルゲンが付着しやすくなりさらに咳や痰の症状がでやすくなります。
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麦門冬湯ばくもんどうとう
乾いた咳がでたり、粘りがあり痰が出しにくい、のどが乾燥して痛みや違和感がある方におすすめです。また、肌の乾燥や腸の乾燥でころころ便の便秘の方にもおすすめです。「麦門冬」という生薬が身体を潤してくれます。
肌の乾燥やかゆみ
肺が燥邪の影響を受けると肌が乾燥し病邪に対して防衛力が落ちてしまいます。
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六味丸ろくみがん
肌が乾燥してかゆみがある方、潤す力が弱った方におすすめです。
生薬の「地黄」、「山薬」、「山茱萸」が肌を潤してくれます。
年齢とともに衰えを感じる方にもよいです。
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紫雲膏しうんこう
肌が乾燥してかゆみでひっかき傷がある方におすすめです。
生薬の「紫根」、「当帰」、「胡麻油」が肌を潤してくれます。
ほかに火傷、凍傷、褥瘡、痔疾などの症状にも有効です。